検証する問い
NFPは米国の月次雇用統計の一部を指します。非農業部門雇用者数は事業所調査、失業率は家計調査に基づきます。賃金や過去の数値の改訂も同時に公表されるため、相場は一つの数値だけに反応するわけではありません。
2024年1月から2026年9月のBLSの実際の発表日32回を、15分足のBid価格と照合しました。火曜、水曜、木曜の例も含みます。2025年10月分は政府機関の閉鎖により発表自体がありませんでした。
この検証は発表直後の約定ではなく、その後のブレイクアウトを対象にします。15分足だけで08:30ちょうどの発注や約定を再現することはできません。
EUR/USD
USD/JPY
結果を見る前に決めた規則
ニューヨーク時間08:30~08:45の足の高値と安値を固定します。その後10:15までに、この範囲の外で最初に15分足が確定したら、次の足の始値でその方向にエントリーします。確定しなければ取引しません。
損切りは最初の範囲の反対側、利確は初期リスクと同じ幅の1R、残った建玉は12:00に決済します。同じ足で損切りと利確の両方に触れた場合は損切りが先に成立したものとして計算します。往復の仮定費用1.2ピップを引き、3ピップでも再計算しました。
結果はBid価格のローソク足から求めたRの合計です。往復1.2ピップは仮定で、3ピップは費用への感度を見るための別計算です。レバレッジ、複利、ポジションサイズの最適化は含みません。
発表直後の値幅
最初の足の平均値幅はEUR/USDで54.0ピップ(31日)、USD/JPYで97.3ピップ(32日)。1週間前の同時刻は14.2ピップと23.2ピップでした。これは値幅を比べる目安であり、因果関係の証明ではありません。初動が大きいほど、その後に高値や安値を終値で超えにくくなります。
最初の足の値幅が広いと、反対側に置く損切り水準も遠くなります。終値による条件を満たして取引が成立したのはEUR/USDで有効な31回中16回、USD/JPYで32回中22回だけでした。発表時の急変がそのまま取引機会になるわけではありません。
EUR/USD
USD/JPY
棒は08:30~08:45の高値と安値の差の平均をピップで表します。淡い棒は正確に7日前の同時刻です。欠損値は補間していません。
ブレイクアウトの結果
EUR/USDは16件のエントリーでプラス7件、1.2ピップ控除後の合計は−1.763R。USD/JPYは22件、プラス8件で−2.236Rでした。3ピップでは−2.314Rと−2.801R。Rは各仮定取引の初期損切り幅であり、口座の収益率ではありません。
目標到達はEUR/USD2回、USD/JPY1回で、大半は正午まで残りました。頑健な優位性は示されず、標本は小さく両ペアは同じ発表に反応します。結果を見て期間、エントリー、決済、目標を変えると別仮説になり、元のルールの検証にはなりません。
各点は一つの発表で、実日付の間隔が不規則でも等間隔です。線は1.2ピップを控除した別々の仮定取引のR合計、横ばいはシグナルなしです。口座残高や実際の取引記録ではありません。
同じ発表で異なる結果
2026年6月5日、同じ統計を受けたEUR/USDの下抜けは目標に達して+0.975R、USD/JPYの上抜けは損切りとなり−1.036Rでした。片方だけを見ると結論を誤ります。例外的な発表日である2025年12月16日も、EUR/USDの買いは損切りとなりました(−1.032R)。
2026年6月5日のEUR/USDは1.15864で売り、損切りは1.16352。1Rの目標に達し、仮定した費用を引いた結果は+0.975Rでした。
同じ発表でUSD/JPYは160.216で買い、損切りは159.885。結果は−1.036Rでした。通常の第1金曜日から外れた2025年12月16日のEUR/USD買いも−1.032Rで終わりました。
年別の結果
EUR/USDは2024年+0.729R、2025年−2.028R、2026年9月まで−0.464R。USD/JPYは順に+0.141R、+0.312R、−2.689Rでした。各年の取引数は3~8件で、安定した相場環境を示すには少ない件数です。2024年12月6日のEUR/USD足は保存データにないため欠損と明示しました。
シグナルがない発表も取引発生率の分母には含めますが、Rには加えません。保存データには2024年12月6日のEUR/USDの足がないため、価格を補間せず欠測としました。
| 年 | EUR/USD · 利用可能な日/エントリー/Rの合計 | USD/JPY · 利用可能な日/エントリー/Rの合計 |
|---|---|---|
| 2024 | 11 / 7 / +0.729R | 12 / 8 / +0.141R |
| 2025 | 11 / 6 / −2.028R | 11 / 8 / +0.312R |
| 2026 | 9 / 3 / −0.464R | 9 / 6 / −2.689R |
全発表日
各行は実際の発表日です。エントリーなしは期限内に終値で抜けなかった日、価格データなしは元ファイルに欠損がある日を表します。
| 発表日 | EUR/USD | USD/JPY |
|---|---|---|
| 2024-01-05 | +0.973R↑ · 44.5 pip | +0.987R↓ · 94.0 pip |
| 2024-02-02 | +0.258R↓ · 76.7 pip | +0.424R↑ · 132.4 pip |
| 2024-03-08 | エントリーなし | エントリーなし |
| 2024-04-05 | −0.933R↓ · 53.4 pip | −0.342R↑ · 46.8 pip |
| 2024-05-03 | エントリーなし | エントリーなし |
| 2024-06-07 | +0.255R↓ · 74.6 pip | −0.131R↑ · 146.8 pip |
| 2024-07-05 | エントリーなし | −0.584R↑ · 93.4 pip |
| 2024-08-02 | +0.351R↑ · 59.9 pip | −0.070R↓ · 210.3 pip |
| 2024-09-06 | −0.161R↓ · 82.0 pip | エントリーなし |
| 2024-10-04 | −0.014R↓ · 69.6 pip | +0.016R↑ · 224.6 pip |
| 2024-11-01 | エントリーなし | エントリーなし |
| 2024-12-06 | 価格データなし | −0.159R↓ · 86.6 pip |
| 2025-01-10 | エントリーなし | +0.118R↓ · 105.3 pip |
| 2025-02-07 | エントリーなし | エントリーなし |
| 2025-03-07 | エントリーなし | −0.019R↓ · 83.6 pip |
| 2025-04-04 | +0.065R↓ · 70.4 pip | +0.285R↑ · 69.4 pip |
| 2025-05-02 | −0.460R↑ · 43.5 pip | −0.460R↓ · 77.8 pip |
| 2025-06-06 | −0.386R↓ · 54.6 pip | −0.010R↑ · 79.5 pip |
| 2025-07-03 | エントリーなし | エントリーなし |
| 2025-08-01 | +0.052R↑ · 151.3 pip | +0.294R↓ · 191.3 pip |
| 2025-09-05 | エントリーなし | +0.301R↓ · 85.8 pip |
| 2025-11-20 | −0.267R↑ · 42.4 pip | エントリーなし |
| 2025-12-16 | −1.032R↑ · 37.9 pip | −0.197R↑ · 50.3 pip |
| 2026-01-09 | エントリーなし | +0.269R↑ · 53.6 pip |
| 2026-02-11 | エントリーなし | エントリーなし |
| 2026-03-06 | −1.032R↓ · 37.9 pip | −0.594R↑ · 63.3 pip |
| 2026-04-03 | エントリーなし | −0.425R↓ · 29.9 pip |
| 2026-05-08 | −0.407R↑ · 25.8 pip | −0.491R↓ · 33.4 pip |
| 2026-06-05 | +0.975R↓ · 48.8 pip | −1.036R↑ · 33.1 pip |
| 2026-07-02 | エントリーなし | エントリーなし |
| 2026-08-07 | エントリーなし | エントリーなし |
| 2026-09-04 | エントリーなし | −0.412R↓ · 107.5 pip |
検証の限界
保存データはBidのOHLC足だけで、同時刻Ask、板、スプレッド、注文の待ち順、拒否、実約定は分かりません。同じ15分足でストップと目標に触れる順番も不明なため、先に損切りとする不利な仮定を使います。ギャップ、急なスリッページ、変動スプレッドで実損失が固定費用を超える場合があります。
EUR/USD資料は2026年9月18日、USD/JPYは23日までで、最後の発表は9月4日です。2024年12月6日のEUR/USD欠損は集計前に除外しました。雇用、賃金、失業率のサプライズで日を選ばず、発表前予想も取得していません。予定発表後の価格ルールの検証で、発表内容の予測ではありません。
小規模な過去の標本で、両ペアは同じニュースに反応します。1.2/3ピップは感度分析の入力値で、典型的なNFP約定の測定値ではありません。実行可能と扱う前に実際の業者口座でスプレッド、約定、リスクを確認してください。
過去の価格による検証であり、実際の約定や売買の推奨を示すものではありません。
出典と再現方法
発表日と時刻はBLSの記録、価格はDukascopyの過去データを使用しました。サイト内のJSONに欠損日、元ファイルのハッシュ、全シグナルの計算結果を掲載しました。